毛糸のマフラー 「ねえ、シャニ・・・何編んでるの?」 クロトはシャニが何かを編んでることに気づいて シャニに聞いてみた。 「ん?マフラー編んでるの。」 「マフラー??何で?」 「ひみつ」 クロトの方を向いてにっこりと笑ってまたシャニは編み始めた。 「ふーん・・・いいな・・・マフラー・・・」 「え?シャニがマフラーを?」 「うん・・・」 食堂でオルガと昼飯を食べてるときにクロトはさっきのことを思い出して言った。 「でも、何であいつマフラーなんか編んでるんだよ?」 みそ汁を飲みながら聞くオルガに クロトはパスタをくるくるとフォークに巻き付けながら さあ?と答えた。 「誰かにあげるのかな・・・結構大きめに作ってたし・・・」 「誰かって?」 「知らないよ、僕はシャニじゃないんだから・・・ オルガにでもあげるんじゃないの?」 「俺に・・・」 想像してクスっと笑うオルガ。 「オルガキモイ・・・」 「黙れ、クソチビ・・・」 やっぱりバカップルだなとクロトは改めて思った。 それから何時間か過ぎてクロトはぶらぶらとドミニオンの廊下を歩いていた。 すると、ザフトに捕まっていた、フレイという少女にあった。 フレイの手にはいっぱいの毛糸を持っていた。 「こんなところで何してるの?」 「あんたには関係ないわよ・・・」 「冷たいね〜お嬢さん」 「うるさいわよ!ガキはもう寝る時間なんだから寝なさいよ!お休み、クロト!」 またガキ扱いされた・・・。 「僕あいつより2歳年上なのに・・・」 ブツブツと言いながら部屋に戻った。 就寝時間になり、全部の電気が消された。 クロトは布団に潜りながら思った。 (みんなセーター作っていいな・・・僕も欲しい・・・シャニは絶対に オルガにあげるけど・・・フレイは誰なのかな??僕かな??) 少し期待を持ったがまさかと思って 少し寂しい気持ちになりながら眠った。 オルガの寝息がスースーと聞こえて、少しうざかった。 12月24日 「はい!オルガプレゼント!」 朝起きたらバカップルがイチャイチャしてた。 「ありがと〜シャニvこのマフラーおまえが編んだのか?」 「そうだよ」 「愛を感じる〜〜マジでありがとvvv」 チュ〜〜とかしててなんだかとてつもなく居心地が悪かったから部屋を出た。 「まったく・・・朝からイチャイチャするなよ〜〜」 慌てて出てきたため、ジャージのまま出てきてしまった。 この姿を見れば風紀にうるさい上官に怒られるか・・・と内心思って ロビーに行こうとすると、フレイに会った。 「おはよ〜〜フレイ」 「おはよう、クロト・・・ちょっと来て・・・」 顔が少し赤いフレイに手を捕まれフレイの部屋に来た。 「何?どうしたの??」 「・・・これ・・・あげる・・・」 フレイから紙袋を手渡されクロトは なんだろうと思って袋を開けると、そこには手編みのマフラーがあった。 「あ・・・これ・・・君が僕のために作ってくれたの?」 「そうよ。もう大変だったんだから・・・昨日シャニに言って余った毛糸で作ったの。 欲しそうにしてたからあたしが作ったのよ!ちょっとは感謝してよね!」 「うん!めちゃめちゃ感謝してる!ありがと、フレイ!!」 クロトは喜びのあまりフレイにちゅっとほっぺにキスをした。 フレイは一瞬目を見開くが、すぐに元に戻って顔が赤くなる。 「それ、大事につかってよね?」 「わかってるって♪」 クロトはフレイに笑顔を向ける。フレイもつられて笑った。 そして、ここでも・・・ 「アズラエル理事・・・」 「おや?艦長さんどうかしました?」 「日頃からお世話になってるので・・・これを・・・」 「??」 ナタルはムルタに紙袋を渡した。 ムルタは不思議に思って紙袋を開けたら手編みのマフラーが入っていた。 「かかかか艦長さん////」 ムルタは一気に顔が赤くなる。 「それはクリスマスプレゼントです。もしよろしければいつかつけてみてください」 ナタルはそう言って失礼しますと言い理事室を出て行った。 ムルタは顔が赤くなったきりただ彼女を見ていた。 そして、ハっと気づきマフラーを取り出した。 いかにも彼女が編んだことがわかる。 (艦長が僕のために・・・) 自然と涙が出てきた。生まれてはじめてもらった手編みのマフラー うれしくてつけてみた。 「暖かいです・・・」 クリスマスの日、ドミニオンはなんだか暖かくなったような気がした。 |