ぎゅっと強く握られた、手。
あたしは、意識が一瞬にして、現実へと戻った。


破面舞踏会 12
「てめーはバカか!!??」 「はぁ!?いきなり何怒鳴るのよ!!!」 洋館のホールの一角へと足を進めると、突然パっと掴まれていた腕を離され グリムジョーはあたしに怒鳴ってきた。 しかも、すっごく怒ってる・・・。 「あったりめーだろうが!!だいたい、てめーが時間通りに来ないからわりいんだろ!? もっと早く来てれば、あんまり人は居なかったんだろうが!」 「わかったって!!・・・遅れたのは・・・謝るけど・・・でもぉ・・・」 何でかな? 何で、こう・・・うまくいかないの? 今日はあたしたち楽しむつもりだったのに・・・ うまくいこうとしたら、すぐにこれだ・・・ 悔しい・・・ あたしは、下唇をぎゅっと噛み締めた。 視界は潤んで、泣きたくないのに、涙がでそうになる。 すると、グリムジョーは罰が悪そうな顔で、「ごめん」っと言った。 「わりぃ、言いすぎた・・・」 「!!う、うん////・・・(って言われた・・・)」 今の口論で悲しくなっていた心が グリムジョーから下の名前で呼ばれただけで胸がキュンとして 顔が赤くなった。 「おまえ、顔赤いぞ?」 「っ!なんにもなーい!!」 (なんだ?アイツ・・・泣きそうになったら、いきなり機嫌よくなって・・・ 女ってわかんねー・・・) と、しっくりとこないと思いながら、あたしの手を握ってくれた。 +++++++++++++++++++++++++++ パーティーが始まって、2時間が過ぎたときのこと。 藍然校長からの挨拶が終わり、食事やら、会話を楽しんでいたとときに 突然、室内の照明が落とされた。 俺は、天井を見上げると、に聞いた。 「なんだ?」 「・・・はじまるよ・・・」 「え?」 「本当のパーティーがね。」 は、にっこりと笑った。 すると、室内の照明がオレンジ色の照明へと変わった。 そして、ホール内にはきれいなワルツが流れ始めた。 すると、はにっこりと笑って俺の手を握り先を歩いた。 「あ、おい!」 「いいから、次が本番だからね」 「・・・」 膝上の純白のドレスの裾を揺らし、早足で天窓の真下にあるホールの真ん中へときて は立ち止まり、俺のほうへ向き直ると腕をとり成れたステップで踊り始める。 今まで、この行事に参加していなかった俺は、はっきり言って ダンスなんて踊ったことがないし、初心者で下手・・・。 だから、が上手すぎて逆に、迷惑をかけてしまう。 ぎこちなくステップふみ、彼女のほうへとつまづきそうにもなる。 「・・・あ・・・」 「・・・(あー・・・もう最悪だ・・・)」 心の中でそう思いながら、きれいに流れるワルツが腹立たしくなってきて だんだんと心の中でイライラしてきた俺に、はもう一度手を取り直し ダンスをしはじめる。 けれど、ぎこちないダンスはそのままで が、ステップをふみターンをしたとたんに、うまく受け止めることができなくて 俺の頭にゴツっとの頭があたった。 「痛っ!」 「・・・わりぃ・・・」 「え?あ・・・グリムジョー!!」 あー・・・もう無理だ。 こんな場所、俺にはあわねえ。 そう思って、俺はを背にしてそのまま会場を出ようとしたが すぐに、彼女に腕を掴まれた。 「ちょ・・・離せよ・・・」 「やだ・・・。」 「・・・離せって・・・」 「嫌だ・・・。あたしはグリムジョーと踊りたい・・・」 「・・・下手だぞ?おまえに迷惑かけるんだぜ。」 「そんなことない!・・・迷惑じゃないもん・・・だから・・・ね?」 は、真剣な目で俺を見た。 周りは踊っているが、俺にはしか見えなかったし、音楽なんて聞こえなかった。 はぁ・・・たく・・・コイツだけは・・・。 「・・・わーったよ。そんかわり、下手でも文句言うなよ」 「うん!!じゃあ、戻ろう^^」 はニッコリと笑って、うれしそうに俺の手をひっぱって また、さっきのところへ戻った。 俺は、こっそりとため息をつき、そっと笑った。 そして、また踊り初めた。 今度は、俺がの手を握りぎこちないながらも、さっきまでとは まだマシになってきた。 「そうそう、上手になってきたね」 「センキュー・・・」 お互いにしか聞こえない声で言うと は、にっこりと今までに見たことがないくらい、きれいな笑みで笑った。 その表情に少しドキっとしながらも、ラストに近づくダンスを踊った。 パーン。 室内の電気が落とされ、天窓には月明かりだけが差し込み 空からは、いくつもの花火が打ち上げられた。 「キレイだな」 「うん・・・グリムジョー」 「?」 「今日はいっしょに踊ってくれてありがとうね」 「ああ、も・・・ありがとうな・・・/////」 なんだか照れくさくて、俺は頬を赤く染めながら から目線を外していたが、そっと彼女の方を向いた。 もまた花火を見ていたが、俺の視線に気がついて 俺のほうを見た。 お互いの目と目が合う。 吸い込まれそうな、彼女の目に俺は・・・ごくりと唾を飲み そして・・・意を決して言った。 「・・・今日は・・・一段とキレイだな・・・」 「!!・・・そっちこそね」 「だろ?ってか、俺はいつまでもキレイなんだよ」 「ふーん・・・いつもね・・・」 「なんだよ・・・」 「べっつに〜〜。でも・・・それ以外にも言うことあるんじゃない?」 「え?」 は、疑い深い目で俺を見た。 その視線が痛い。 俺たちは、話しながらホールから人気(ひとけ)のいない テラスへと向かうと心地よい風がの髪を撫でる。 「なあ・・・何を言うんだ?」 「ん〜?わかんない?」 「・・・・ああ」 「だから・・・・。・・・やっぱやーめた!!」 はそう言うと、俺の顔を見て ベーっとして、そのまま洋館をテラスを後にした。 取り残された俺は、頭の上に?マークを浮かべてそっと呟いた。 「なんだ?」 『私立破面学園』へと続く。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー グリ夢連載第1段終わりましたww うわ、もうすっごいかかってしまいましたが、一応『舞踏会』編は ここで終わりです。 これから、学園編へと続くのでヨロシクお願いしますww
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