ぬくもり
「ぬくもり」 「?なんだ、急に・・・」 一面砂漠が広がる、この世界には、毎日が夜で、月しかない。 ただ、その月さえも、どんよりと曇った色をしていた。 そんな、月を眺めながら、彼女は、オレに聞いた。 「ぬくもりって、何?ウルキオラ」 空ろな瞳で、オレを見たは、小さな、小さな声でオレに聞いた。 その、小さな声と、今にも消えそうな彼女を見て、オレは彼女の瞳が見れなくて、視線を外した。 「ぬくもり・・・。それは・・・オレもよくわからない」 「・・・そっか。そっか・・・」 そういうと、はオレから目線を外し、また窓の外に目線を移した。 キレイな、その容姿に誰もが目を奪われるだろう。 それが、なのだ。 だけど、今にも消えそうな彼女を見て、オレはどことない不安に襲われた。 『不安』そんなのが、俺たち破面がこんな感情なんて、ありえないのに。 そう思って、オレはフっと苦笑しながら、そっと彼女に近づいて、後ろから抱きしめた。 「・・・ウルキオラ?」 「・・・・」 は、ゆっくりとオレの方を向いた。 「ぬくもりっていうのは、よくわからないが、こういうものじゃないのか?」 「・・・そうだね。そう、これ。大切な人に抱きしめられたときに、伝わってくる やさしい、ポカポカしたものなんだね」 「そうだな」 はえへへっと笑って、そっとオレにキスした。 オレも、目を細めて、そっと彼女の頬にキスした。 消えそうなだけど、こうしてオレがおまえを抱きしめている限り おまえは、オレのそばから消えない・・・。 そう思ってしまうんだ。 月夜の下、オレたちはしばらくの間、ぬくもりをわかちあっていた。
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