甘い時間
7時50分
チチチチチ。
「・・・んぅ・・・」
日の光を浴びながら、目が覚めた。
まだ眠くて、もっと眠っていたいな〜って思いながらも、うるさい目覚ましを止めた。
ゴモっとふとんを被ると、ぎゅっと、抱き寄せられた。
ドキドキ。
筋肉質な腕に、抱き寄せられて、互いの肌が触れる。
固い胸板が鼻先にあたる。
赤くて、長い髪に指を絡めると、くすぐったそうに、笑うあなたは、あたしのおでこにそっとキスした。
「おはよ」
「ん・・・おはよ。」
そう言って、重たい瞼を開けたのは、恋次だった。
大きな手で、あたしの頬を撫でて、今度は、あたしの長い髪にキスした。
「れんじぃ」
「なんだよ、」
あたしが、甘えた声を出すと、恋次はもう一度あたしのおでこにキスした。
恋次のキスはとても、優しくて、甘くて・・・たとえるなら、あま〜いチョコレートのよう。
その甘いキスに、溺れてしまうあたしは、ついつい恋次に「もっと」っと言って
何回もキスさせる。
だけど、恋次はそれを拒まない。というか、もともとキスが好きなのか
何回も、何回もキスする。
顔中にキスして、むこうも満足するのだろう。
まずは、おでこ・・・次は、瞼、鼻先、ほっぺ、唇とそのキスを2回ぐらいすると、キスの嵐は止んで
今度はぎゅ〜〜っと抱きしめてくれる。
「な、・・・今日もキスしていい??」
「あたりまえじゃん。いいよ」
あたしは、ニコっと笑うと、恋次は目を細めて「ありがとう」っと低い声で、あたしの耳元で言うと
今日も、あたしの顔中にキスする。
瞼、鼻先、ほっぺ、唇へと・・・。
「んぅ・・・恋次のキス・・・好き。あまいね」
「だろ?俺のキスは鯛焼きより甘いんだぜ。」
「それを言うなら、チョコでしょ?」
「ん・・・それ・・・」
そう言うと、唇にキスした。
甘いキスで、何回も角度を変えられて、あたしは、目がトロンっとなっていった。
そのキスに溺れながら、夢の気分を味わっていると、もう時間は来て・・・
夢の気分が終わる。
「」
「何?」
「・・・今日は、いつもより早く、執務室に行かなきゃなんねえんだった」
「・・・・・・・それを早く言え!!こんなことやってる時間じゃないでしょ!!」
「う、うるせえ!!おまえが、甘えた声出したから、ついついキスしてしまっただろうが!」
「はぁ??あたしのせい!?も〜〜!!恋次のバカ!!」
そういいながらも、遅刻は許されない、六番隊なので、あたしは怒鳴りながら、すばやく布団から出て
死覇装をまとい、恋次の部屋から出た。
そして、あたしがもうダッシュで走っていると、後ろから、ドタドタっとうるさい音が聞こえてきた。
多分、それはさっきまで、あたしに甘い時間をくれた人。
「!もっと早く走れ!」
「うるさいな〜〜!そんなんだったら、恋次があたしをかついでよ!」
「おう、わかった」
「え?ちょっ!!」
後ろから、走ってきた恋次は、いつもは結んでいる髪を結ばずに居た。
多分、よほど慌ててたんだろう・・・。
それから、あたしに追いついた恋次は、冗談で言ったあたしの言葉を聞くと
あたしは、恋次にお姫さま抱っこされた。
「ちょっ!!////恋次、恥ずかしいよ!!おろして!!」
「うるせえ!!今は時間ねえんだ!ってか、おまえが担げって言ったんだろ??」
「あれは冗談!!」
「いいじゃねえかよ。・・・また少しの間だけ、甘い夢を見させてやるよ」
「う〜〜〜」
恋次はへへっと笑って、うれしそうに執務室まで駆けた。
あたしは、少し頬を染めながら、恋次の服にしがみついた。
ねえ、恋次・・・あたしね、また明日も甘いキスしてほしいな。
毎日、毎日・・・あの、やさしくて、甘いキスしてね。
そう思って、恋次の顔を見上げると、恋次はどことなく楽しそうだった。
そんな彼を見て、目を細めたあたしは、目をゆっくりと閉じた。
じゃあ、もう少しだけ、あたし甘い時間を過ごそうかな。
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