はじまりはこんなもの







「ふぁ〜・・・眠た〜い。」

「朝から、大きなあくびしてるな」

「あ!一護・・・居たの?」

「いちゃ悪いかよ・・・」



午前、7時45分。いつもと同じ時間に、家を出て、学校へ向かおうと歩き始めたとき

朝から、大きなあくびがでた。それもいつもと同じで・・・

そして、いつも同じで後ろから声をかけられて・・・

いつもと同じ、オレンジの髪をみて、いつもと同じ会話をしている。



それがあたしの、朝の幸せな時間。



「、おまえ昨日は寝るの遅いのか?」

「ううん、昨日は夜の9時に終身して、今日起きたのが、7時20分。
でもね、すっごく眠いの〜」

「・・・おまえ、寝すぎだ」

「そ〜かな??」



あたしは小首をかしげると、一護は苦笑したまま、あたしの歩調に合わせて歩き始めた。


そういえば、昨日の夜はすっごく、雨がい〜っぱい降ってて

あんまり眠れなかったから、眠いのかな??


っと思って、一護に昨日眠れたか聞いてみた。




「ねえ、一護」

「ん?なんだ?」

「昨日さ、深夜にすっごい雨が降ってて、雷も鳴ってたでしょ?
あたし、あんまり雨の音とかうるさかったら、眠れないの・・・一護は眠れた?」

「いいや、俺もあんま眠れなかったな・・・ってか、
その時間はまだ勉強してたから、逆に眠気も冷めたぜ」


「えぇ!?だってあれ、昨日の2時くらいだったじゃん!一護眠くないの?」


「うーん、まあ眠いっちゃ眠いけど、ちょっとでも勉強しとかねえと、俺の場合
すぐに、わかんなくなるんだ。だから、予習を適当にしてるんだよ」



一護は、あたしより先に歩いて、『もちょっとは勉強しろよ』っと言った。

あたしは、頬をふくらませて『わかってるよ!』っと言って、一護の手をそっと握った。




暖かい、一護の手・・・ガッチリしていて、とっても男らしい手・・・
そんな手を握ってるあたしは、とっても幸せな人なんだなーっと心の中で思った。




「お!見てみろよ」

「え?何?」




一護が立ち止まって、空に指を刺した。

そこには、一面に広がる青空の中を横切っている七色の虹・・・

しかも、虹の向こうにまたもう1つの虹がある。




それはあまりにもキレイな虹で、はじめて2つの虹を見て、あたしは目を輝かせた。





「うわ〜!すごい!!2つも虹があるなんて、とってもきれい!」

「ああ、そうだな。多分、深夜降り続いた雨で出来たやつだろうな」

「そっか!うわ〜〜!朝から虹を見れるなら、毎日雨降ってもいいくらいだよ〜」

「そんなことありえねえよ」

「う〜〜」





一護はクスリと笑って、あたしの頭を撫でた。
それが、とっても気持ちよくて、あたしは目を細めた。





「今日はなんかいいことあるかもな」

「そうだね〜♪一護といっしょにこの虹を見れて、あたしうれしいよ」

「俺も、といっしょに虹を見れてうれしいぜ」

「本当!?」

「いや、やっぱ嘘」

「ガーーーン・・・そんなー・・・」

「嘘だって、マジにとらえるなよ」




あたしは、肩を落とすと、一護が「冗談だって」っと言って
あたしの手を引いてまた歩き始めた。


好きな人といっしょに、こうして学校に登校して、その間にこうして2人で
2つの虹を見れて、あたしは、とっても幸せで、うれしい。




「っげ、もう10分だ・・・あと15分までに学校行かなくちゃなんねえぞ!」

「えぇ!?マジで!?徒歩でなら最低でも40分はかかるのに!
一護、学校まで駆け足!」

「あ、おい待てって!!」


あたしは、一護の手からするりと抜けて、走り出した。

一護も後ろから走ってくる。



なんだか、これって青春っぽい!




ねえ、一護・・・あなたもあたしと2つの虹を見れて幸せでしたか??





虹の向こうの虹
END (「Sumeer Dream」さまに提出しました) 素材はこちらでお借りしました。
2style.net