バイバイ、俺のロメオ
「1,2,3・・・っと!3段飛ばし成功」
「本当に、おまえは子供だよな、」
「う、うるさいってーの!グリムジョーに言われたくないよ」
「な!?俺のどこが子供だよ・・・」
俺の前で元気よく学校の階段を3段飛ばしに成功した、は
ニッコリと笑ってピースを作った。
無邪気な彼女に俺は苦笑しながら、階段の5段目から地面に着地した。
「5段飛ばし成功」
「な!・・・ムカツク・・・」
「ハハ、まあせいぜいがんばれよ〜」
俺はの頭をポンポンと撫でて、そのまま靴箱へ向かおうとした。
けれど、彼女は動こうとはしなかった。
「?」
未だその場から動かない彼女の方に振り向くと
彼女はポタポタと地面に暖かい涙を流していた。
俺の顔からだんだん笑顔が消えて、彼女のところへと自然に足が向いた。
はただただ、黙ったまま必死に流れてくる涙を手でふいた。
いつの間にか、の頬は赤くなり、目尻は真っ赤に脹れていた。
「おいおい、何泣いてるんだよ」
「うぐ・・・グリムジョー・・・」
「ん?どうした?」
「あたし・・・・ね・・・好きな人に告白したけど・・・振られた・・・」
「うん・・・」
「あたし・・・その人・・・好きだった・・・」
「うん・・・」
「でも・・・振られちゃったぁ・・・」
「うん・・・」
俺は、片手でをそっと抱き寄せ彼女の頭を撫でた。
は、俺の中で泣きじゃくった。
ただ俺は、彼女の頭を撫でることしか出来なくて・・・
彼女は、俺を見ない。
俺は、ずっとを見ているし、好きだ。
けれど、の中ではそんな感情は一切ない。
彼女の中で俺は友達程度で終わるんだ。
だけど、今だけは・・・俺は彼女をこうして抱きしめることができる。
これが、明日になったら出来ない。
だから・・・今だけは俺に甘えてくれ。
ココアベージュに染められた彼女の髪を撫でながら俺はそう思った。
今だけはおまえのそば
にいさせてくれ
|