kiss the boy
「ねぇ、菌・・・暇なんだけど〜」
「暇だったら、黙っててほしいのだ」
「暇だから、暇って言ってるんだよ〜?」
自分の恋人は、相変わらず研究熱心で今も
フラスコの中に七色の液体を入れて、実験をしている。
研究熱心なのはいいけどさ・・・僕の方を1度も見向きもしないで
研究しないでほしいな・・・。
たまには、僕の方を見てほしいね。
僕は、菌の地下室のソファーで寝そべりながら本を読んでいたけど
その本もすでに読み終えたので、ぼーっと菌の方を見ていた。
最初は、研究熱心で可愛いなーっと思っていたけど、やっぱり人間には飽きがつきもので・・・。
見ているだけでも、飽きたので思い切って後ろから襲ってやろうかと
思ったけれど、今はヤりたい気分じゃない。
今日は、君のためにパトロールを早めに切り上げて
わざわざ私服で遊びに来たのに・・・。
黒のベストに、白のシャツに細身のジーパンをはいてきて
少しは気合を入れたのに・・・君は・・・。
はぁっとため息をついた僕は、ソファーから立ち上がった。
僕の足音に気づきもしないで、菌は一生懸命実験をしている。
暇なんだからね、ちょっとは僕にもかまってよ。
心の中でそう思いながら、僕はそっと菌を後ろから抱きしめた。
ビクッ。
菌の肩がぶるっと震えた。
「!!あ、アンパンマン!!」
「ん〜?なーに?」
「・・・実験の邪魔はしないでほしいのだ・・・今は・・・その・・・いいとこ・・・なのだぁ・・・」
「ふーん、そう」
「っぁ・・・」
菌の白い首筋を舐めると、菌の身体に電撃が走ったような
快感が駆け巡った。
自然と吐息がでて、頬が少し蒸気している。
あらあら、菌ってば・・・誘ってるのかな?
「気持ちいい?」
「なっ!!/////べ、別に!!・・・というか、いい加減離れるのだ〜〜!!」
イヤイヤ、と腕を振り上げている菌から、バっと身体を離した。
いつもなら、菌が何を言っても反抗している僕が、あっさり身体を離したことに
驚いているのか、菌は目を少し丸くしていた。
「どうしたの?実験はしないの?」
「ふぇ?あ・・・ああ・・・(なんなのだ今のは・・・というか・・・今日はやけに素直なのだ・・・)」
何か警戒しているのか、菌はまた実験を始めたが、チラチラと僕を見ている。
僕は、ソファーに座りてっきり冷めたコーヒーを口に運んだ。
(あーあ・・・やっぱ暇だー・・・もう帰ろうかな?)
そう思って、僕が立ち上がろうとしたとき、突然菌が
僕の後ろから、抱き付いてきた。
「!?菌、どうしたの??」
「あ・・・えっと・・・ごめんなのだ・・・」
「何が?」
「だから・・・ずっとおまえの事を放っておいて・・・実験ばっかしてたから・・・
餡が怒ったのかと思って・・・だから・・・ごめんなのだぁ・・・」
目尻いっぱいに涙をためて
謝ってきた菌が無性に可愛くて、そっと彼に優しいキスをしてあげた。
そして、何も怒ってないよっと
告げて、ニッコリと笑うと菌も安心したのか、成れない感じだけど
僕の唇へとキスをした。
「今日のことはおあいこなのだ」
「うん、そうだね。ま・・・たまにはこういう展開もいいんじゃないの?」
「なっ!!俺様はもう嫌なのだ・・・」
菌は、頬を赤く染めながらもう一度僕の唇へとキスをおとした。
また、今度・・・こうして怒ってみようかな。
そしたら、また菌からのKissをもらえるのだから。
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